銭形平次捕物控 210 飛ぶ女 / 野村胡堂
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、高い金を出して讓り受けた品でございます。九州の大々名の御部屋樣が、わけがあつて、そつと金に代へたいと
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、面白くないことがあつて御役御免になり、そのまゝ江戸に引揚げで、無役の閑散な日を送つて居ります。
左衞門と申しまして、――兩親に亡くなられて、江戸の叔母を頼つて參りましたが、それも行方不知になり、途方に
「あの人は船頭でした。石崎樣の輓で江戸へ出て、あんなに繁昌してをります」
う、柳原にはまだ辻斬も夜鷹も出ませんが、江戸の夜は次第に靜かになりました。
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「堺の奉行をしてゐるとき、港に流れ着いた船の船頭から大金を以て
「父親は堺の町名主を勤めてをりました。今田屋茂左衞門と申しまして、―
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ます。日本では大した値になりませんが、それを長崎へ持つて行つて、和蘭の商人に賣りますと、そんな小さい物が、
船の船頭から大金を以て求めたものぢや。これを長崎の和蘭人に持つて行つて賣ると、そんな小さいものでも、數千金
、それを三つ揃へる大望を起した。三つ揃へて長崎へ持つて行けば何千兩になるかわからない」
からの訴へがあつたので、公儀から長崎に送り長崎奉行の手からそれを和蘭人へ返してやつたよ」
―和蘭人からの訴へがあつたので、公儀から長崎に送り長崎奉行の手からそれを和蘭人へ返してやつたよ」
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ゐる者があります。手燭の灯りで見ると、それは目黒の實家へ用事で歸つて、昨夜は其處へ泊つて來る筈だつた
「勘七どんは昨日の朝早く出かけました。目黒の兄の家に法事か何んかあるといふことでした。泊つて
、土地の下つ引、柳原の國松ともう一人に、目黒の勘七の實家まで行つてもらひ、庭に降りて昨夜勘七の
つて來た下つ引は、和泉屋の番頭町勘七は、目黒の實家の法事に歸つたに間違ひはなく、泊つて行けといふの
その夜目黒から歸つて來た下つ引は、和泉屋の番頭町勘七は、目黒の